わたしはいつもボロボロで生きる

30代メガネ女子が都会で消耗していく記録

京都あんこときどき仏閣な旅

思えば真冬の京都は10年ぶりであった。
前回は高校の同級生の結婚式で、参列者といっしょに一泊したものの
一人が骨折して松葉杖だったので、京都らしいことと言えばデパ地下で各々好きな数の出町ふたばの豆餅を買い求めたのみであった。

その骨折していた高校の友人との京都旅行である。
他の友人たちはそれぞれ家庭を持っているので、フットワーク軽く旅行に赴ける2人で現地集合の京都旅を計画した。思えば彼女は日本史専攻で、数年前まで関西圏に住んでいたこともあり京都はかなり手練れていた。
なのでいかにもな観光地に行く必要もあるまい、と今回の旅のいちばんの目的をあんこに定め、ふたりであんこ情報をLINEでやりとりしながら、ルートを決めた。


まず10時に京都駅に集合し、天候(雨)を嘆きながら四条烏丸へ向かい宿泊予定の宿でいったん荷物を預け、さっそく最初のあんこを摂取しに赴いたのは

www.kyoto-nishiki.or.jp
ふかしたての酒粕の麩まんじゅう、あつあつふわふわで感動。早く食べたかったので写真はない。
感動のあまり、たい焼き麩を追加注文した。こちらは焼いているので外がカリっとしてまた違う趣で最高であった。
錦市場でちょっと食べ歩いてもいいねと言っていたが、人の多さに辟易してしまい、早々に次の目的地へ向かうべく阪急電車に乗り込み、桂駅へ。

雨の中えっちらおっちら歩いてこちらで2軒めのあんこを摂取
京都 桂 和菓子の中村軒(なかむらけん)
まだ麩しか食べていないので空腹のため、メニューに目移りしまくり、注文までに時間を要してしまったが

悩みぬいた末ににゅうめんをたいらげてからのぜんざい。
向かいの友人はぜんざいからの名物麦代餅を待っている様子
餅が焼かれており、香りも香ばしさも素晴らしかった。あんこもくどくなくそれでいてちゃんと甘い、いい塩梅でうっとりした。次の冬に来たら何を頼むか延々と悩みを垂れ流し、友人に笑われるなどした。
夏はかき氷が有名らしく、春夏秋冬行きたくなってしまう。今サイトを見たらあんまんが始まったと記載があり食べたくて悶えた。


桂まで来たので桂離宮でも行くかと当日券の有無まで調べたものの、天候とあんこで得られた満足感にどうでもよくなりまた阪急へ。
ぜんざいで満腹になったのでいったん観光、ということでこちらへ
www.asahigroup-oyamazaki.com
この日が最終日であったレオナール藤田の企画展、藤田の人生模様が波乱万丈なことにすっかり心を奪われて、想定よりかなり楽しんだ。我々の地元の美術館に名を刻んでいる、比較的身近に感じられる猪熊弦一郎先生が時折現れテンションも上がった。
そして山荘が本当に美しかった。雨なのが悔やまれる、秋の紅葉の時期にきちんと再訪したいと思った。


まぁまぁな雨で天王山どころではないので、山荘美術館を後にしてからすぐ宿へ戻ることに。またね大山崎
ホテルにチェックインしたのが16時過ぎ、最もノープランであった夕飯について相談していたが
私の希望で、縁切り神社で名高い安井金毘羅宮へ。お守り買えるのは17:30だよと友人に言われ、間に合うだろうと歩いていたら人が多くて四条駅近辺の歩みのペースを乱され、終盤早歩き気味になりなんとか17:27ごろに到着。お守りを買ってお参り。今回あの有名な縁切り縁結び碑をくぐるのは割愛した。
私はほぼ濃厚な異動の配属先に注文があるため、今の部署から変わるという意味で真剣にお参りしたかったのだが、同行する友人は同じような趣旨で年初にお参りして無事願いが叶っており、お礼参りとしてお参りをしていた。

1時間弱歩いたのですっかり空腹になり、夕飯の場所を捜索。3連休最終日で雨だし予約しなくても大丈夫かなと思っていたけど、あてがないというのは不安になるものだった。
最終的にたどり着いたのはこちら

西木屋町 仏光寺 高瀬川沿い 「りょうりや 季-TOKI-」

メニューが全部おいしそう、ということで(デジャブ)コースにしたら大正解。
ごま豆腐、お魚、煮凝り、お野菜、みんな繊細な味付けで、私いま京都にいるのね‥としみじみしてしまった。デザートは日本酒の泡ゼリーという驚きのメニュー、すごいすごいとはしゃぎながら平らげた。

翌朝訪問予定の朝ごはんのお店の場所を下見しつつ、「もうちょい甘いのいけるな」と帰り際コンビニに寄り、友人はプリン、私はカヌレを購入。ホテルのラウンジでふるまわれるコーヒーとともに堪能。おいしかった。なんやかんやコンビニスイーツもあなどれないのはわかっているが、今となっては京都で食べなくてもよかったのではとは思う。友人も私も一人暮らしなので、そういうものをおいしいねぇと言いながら食べる機会も貴重なのだと思うことにしよう。


そして翌朝、6時過ぎに起床し朝ごはん屋の整理券をゲットしに7時前にお店前へ。
無事1巡目相当の整理券をゲットし、オープンの8時まで1時間ほどあるため八坂神社へお参り。
月曜早朝なので人が少なくて快適に歩けた。寒いけど朝の空気は気持ちいいな。
八坂さんの人も少なく、実にスムーズにお参りできた。

お店前まで戻ってちょうどいいくらいの時間、朝ごはんはこちらで
nasukamo.net
二人とも「存在は認識しているが行ったことはない」お店、月曜朝ということで並ぶハードルも低いとトライしたけど、京野菜をもりもり食べて、友人は前日昼あんこしか食べていないという体への罪悪感を払拭できたようで満足そうだった。私はとくに罪悪感を感じてはいなかったが、あまり見たことのない野菜の種類に興奮しつつよく食べた。ビュッフェで美しく盛り付けられたわけではないので写真はない。おかゆが食べられたのも嬉しかった。

朝食後はホテルに戻って荷造りをし、バスに乗って、東寺の敷地を横切り、本日のあんこ1軒めへ。
おはぎ巴屋 (ともえや) - 東寺/和菓子 | 食べログ
おはぎ食べたいよねということで複数軒で悩んだ挙句、定休日の兼ね合いもありこちらをチョイス。私は帰りの新幹線で食べたけど力強くていいあんこだった!


ここから京都駅へ歩き、荷物を預けてバスに乗り北野天満宮を目指す。バスはぎゅうぎゅうだった。梅の時期だもんな~。
バスを降りて、もうお昼前だし混む前にと本日のランチ

桜井屋【公式】
湯豆腐が食べたいという私のリクエストで友人が探しておいてくれていたお店、12時前だったのですんなり入店。帰るころには行列ができていたのでラッキーだった。
湯豆腐以外の、引き上げ湯葉や生麩田楽もおいしいおいしいと味わい、〆の豆乳プリンも期待をはるかに上回るおいしさで大満足。


満足したお腹を抱えて北野天満宮へお参り。
小雨が悲しかったけど、いろんな種類の梅を見て心が満たされる。もう散っちゃってるのもあったけど、これからだなってものも。本当に小さくてささやかでかわいらしい花だなぁと思いながら眺め、まったく撮っていなかったツーショットを思い出したように1枚撮った。そういやあれ共有してもらってないなと今思い出したのであとで連絡せねば。

そのあとは、タクシーで友人のお気に入りのお寺へ。
京都 源光庵|悟りの窓・迷いの窓の禅寺
小雨なせいか真冬なせいか平日なせいか、お客さんが非常に少なく快適に見て回る。友人も意気揚々と解説をしてくれた。血天井を見上げてほえーとあほそうな声を出してしまった。
そうだ京都に行こうに採用された窓からぼんやり外を眺め、実に静かな時間を過ごしつつバスを待ち、バスで京都駅へ。


小雨に心が折れたので、京都駅でゆっくり土産でも見ようぜ!という話に。
伊勢丹で定番の阿闍梨餅をゲットし、プチメックでパンを買い、さらなるあんこを調達したく赤福を欲しようとしたところでできたばかりの五十鈴茶屋の店舗に出会い、二人ともテンションが爆上がりする。
結局二人ともいちご大福を購入した。友人は家族にと和ガトーショコラを購入していたが、保冷剤が5時間持つと店員さんに説明され、さすが京都と感嘆していた。ちなみにいちご大福は至高でした。私は京都に行ったら絶対にまた行くぞお土産を買いに。

そんなわけで満足するまでおみやを買い、京都駅で解散。
帰り道ひとりなのは寂しいが、たくさんのお土産を食べることを考え気持ちがほくほくしていた。また明日からがんばるぞの気持ちがわいてくる、おみやのおかげで。


京都はいつ行ってもいいなと思ったけど、食でも観光でもきちんと季節を感じられてよかったと思った。柏餅の時期にまた行くぜ。(あんこ基準)